床や対象物を傷つけることなく、アンカーレス耐震固定 タックゲル
『タックゲル』(アンカーレス耐震固定)は、高い緩衝能力(耐震性)と同時に、強い自己接着能力(粘着性)をあわせ持つ優れたゲル材です。 その強い粘着性を生かして、床や対象を傷つけずに転倒防止対策・耐震固定などにご使用頂けます。
可塑剤を使用していませんので、対象物を侵しません。 アウトガスも発生しませんのでクリーンルームで安心して使用できます。 クリーンルーム内でのアンカー工事で必ず発生する「コンタミ」問題を解決いたしました。ガスはもちろんの事コンタミも発生しません。 屋外で使える耐候性に優れた特別なタックゲルもございます。
アンカーレス耐震固定 粘着マット・タックゲル特徴
- アンカーボルトが不要となるので、床にボルト痕や穴が残らない
- 機械の大きさ、重さから適したシートサイズを選定可能
- 自己粘着性を持ち繰り返し使えるのでレイアウト変更が自在
- 可塑剤を使っていないため粘着面を汚さない
- 自由な大きさにカット可能
- 関西ものづくり新撰2013にも選定
アンカーレス耐震固定とは
粘着シート「ノンブレン・タックゲル」で対象物を固定する地震対策用の商品です。アンカーボルトの使えないような場所や床にキズをつけたくない場合などに有効で貼るだけで装置や設備を強固に固定することができます。シートには接着剤や両面テープなどが貼られているわけではなく自己粘着性で固定しますので剥がしたときに床に糊が残ったりしません。また剥がしたシートは水で洗って乾かせば繰り返し使うことができます。 工場の製造装置や、クリーンルームにも使用でき、アンカーボルト不要な為、床を傷つけないで装置のレイアウト変更もできます。
ノンブレン・タックゲルとは
「ノンブレン・タックゲル」は弊社の防振材「ノンブレン」から副産物的に生まれた商品です。ノンブレンはポリウレタンゲルからできており、様々な硬度に調節できるのが特徴ですが、柔らかいものには粘着性(タック性)があります。この粘着性を特化させた商品が「ノンブレン・タックゲル」なのです。世間一般にある「耐震マット」、「耐震ジェル」、「転倒防止ジェル」と呼ばれるものに値しますが、ある程度の硬さがあり取り扱いやすいところと高い粘着性が特徴のゲルシートとなっています。
アンカーレス耐震固定特徴
強力な粘着性
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タックゲルは非常に強力な粘着性を持っており、1度張り合わせると簡単には取れません。 取り外す場合は、特殊な工具無く簡単に取り外せる工夫を施しています。(特許取得済み)
また、可塑剤フリー(柔らかく粘着性を出すための可塑剤を全く使用していません)で、薬剤の移行が無く対象物を溶かしません。 可塑剤を使用せず、安全な材料で製造しています。 タックゲルは、十分な機械強度を保ちながら、粘着性もあわせ持つ優れた粘着ゲルシートです。
可塑剤や理論量を崩して粘着性を出す方法で製造されている他社製品は、可塑剤の加水分解や、ポリオールとイソシアネートの理論量の崩れの影響を受けますので、短かい時間柔らかく粘着性を発揮しますが、耐久性が無く長期間の使用に耐えることが出来ません。(溶けてしまいます) 汚れたら洗浄することで粘着性は復活いたしますので繰り返しの使用に耐えます。
優れた耐震性
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タックゲルは防振材であるノンブレンと同じウレタンゲルを元に開発されたため製品です。 硬度30度品のノンブレンに近い防振特性を有します。 固定した対象物に微振動を伝えたくないときにも効果が期待できます。
屋外使用可能な耐候性・耐水性
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屋外で使用できる特別なノンブレンタックゲルがございます。 タックゲル EXは、屋外使用を念頭に置いて開発された特別な粘着シートです。 紫外線や雨水を想定した耐候試験に合格した屋外で使える粘着シートです。 従来の製品では難しかった屋外での使用用途に耐えるタックゲルEXは、墓石の固定で大きな実績がございます。
※使用方法には、制限がございますので必ずお打ち合わせが必要です。
想定される設置例- 16:12 2021/06/21
- 太陽光パネル等の設置物の耐震固定
- 店先に置かれる看板やのぼりの固定
お墓の耐震固定
屋外で使用されている例です。
3段積みになっている墓石の間に弊社の耐震マットが入っています。
阪神大震災の揺れを再現できる加振機に乗せてテストしています。
耐震と免震の違い
耐震とは、振動に耐える強固な作りを意味します。
免震とは、地震による震動を免じる。地震の力を逃がす構造を言います。
弊社のタックゲルは、耐震用に開発された粘着ゲルシートです。 弊社の耐震固定用ノンブレンタックゲルは、地震動による設備等の転倒を防止する方法をゲル固定にて行うことを提案いたします。 アンカーにより床につなぎ止める事の出来ない環境で、粘着ゲルの粘着性を用いて床固定する。 アンカーを使わずに耐震固定する。 アンカーレス耐震固定をご提案いたします。
アンカーレス耐震固定材の選定時の想定地震加速度の決定
アンカーレス耐震固定材の選定方法
耐震クラスの設定
クリーンルーム(コンタミ発生)や、建屋の中間階以上(床の強度不足)など様々な理由によりアンカーボルトを打つことが出来ないケーズがございます。 ノンブレンタックゲルは、装置と床を自己粘着性の高いゲルシートを用いて簡単に固定設置できるアンカーレス耐震固定をご提案いたします。 ノンブレンタックゲルの粘着強度は、アンカーボルトの引き抜き荷重にも劣らない強度を持っています。 ノンブレンタックゲルにて耐震固定するさい、耐震クラスの設定は、(財)日本建築センターの「建築設備耐震設計・施工指針」に基づいて対象工場が遭遇する可能性のある地震規模を想定し耐震クラスを設定いたします。 お客様の指定された地震加速度がある場合は、ご指定いただいた地震加速度(ガル)を元に転倒シミュレーションを行い適正なゲル寸法を算出いたします。
耐震計算について
- 耐震クラスAを想定した場合、震度6強相当の揺れに対して、設備の設置階毎に考慮する地震加速度は違います。 地階及び1階 耐震クラスAの時 定数 0.6 地震加速度 600gal(ガル)相当 中間階 耐震クラスAの時 定数 1.0 地震加速度 1000gal(ガル)相当 上層階、屋上及び塔屋 耐震クラスAの時 定数 1.5 地震加速度 1500gal(ガル)相当 ※阪神淡路大震災における神戸市中央区での最大加速度は、818gal(南北成分)、617gal(東西成分)、332gal(上下成分)が観測されました。
- 設備装置の重量、大きさ(幅・奥行き・重心高さ)より各地震加速度時の水平モーメントを計算いたします。
- 設備装置の垂直モーメントとの比により、必要なタックゲルの寸法、個数を割り出します。
- 以下のような報告書により計算根拠をしめします。
床との粘着強度について
耐震計算に必要なお客様の床面の粘着強度は、床の材質や状態で変化いたします。 代表的な数値を以下に示します。
※タックゲルによる耐震固定を希望される、お客様の床面粘着強度を専用の測定 器で計測いたします。
コンクリート面のような凸凹が有ってもタックゲルは厚みがありますので、凸凹に添って固定出来ます。 両面粘着テープのような薄い固定テープに比べて対象の凹凸をある程度吸収出来ます。
粘着強度一例
ノンブレンタックゲル | ステンレス板(2B材) | 塩ビ板(スキン層面) | Pタイル(一般床材) |
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単位面積当たり(kgf/mm2) | 0.014 | 0.015 | 0.017 |
□100mm換算(kgf) | 140 | 150 | 170 |
ご希望により、現地に伺い粘着強度の測定も行います。 詳しくは当社までお問い合わせください。